日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P1-6
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ポスター発表1 知覚・感性,社会的認知,発達・教育・学習,一般
色の典型性効果:認識しやすさの影響
*森田 愛子
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キーワード: , 典型性効果, 奇異性効果
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抄録

奇異な事物のほうが,ごくありふれた一般的な事物より覚えやすいという奇異性効果は文やイメージ,画像など,様々な刺激材料を用いた研究で確認されている。しかし画像の色に関しては,典型的な彩色を施した場合のほうが奇異な彩色を施した場合より記憶成績が高いという典型性効果が得られている。本研究では,奇異な彩色を施した画像に対して処理負荷が高くなる事態で,色の典型性・奇異性効果について検討した。学習セッションでは,典型的・非典型的・奇異な彩色を施した60の画像を呈示し,何の画像かを判断させた。再認セッションでは参加者を彩色群とモノクロ群に割り当てた。彩色群では再認時の画像が学習セッション時と同様に彩色されており,モノクロ群ではされていなかった。再認テストの結果,全般には典型性の効果がみられなかった。しかし“奇異色で彩色されていても,その事物が何かがわかりやすい”場合には,奇異色刺激の誤答率が高かった。

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© 2014 日本認知心理学会
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