被災した東北地方のある仮設住宅において、既存の白い外壁に癒し効果の期待される色彩を施した鋼板をカバーし、施工前後における居住者・周辺住民の心理状態を比較検証した結果、いずれの指標でもポジティブな方向に変化がみられた。今回は、その効果が施工後、約1年しても持続するかどうか追跡調査をおこなった。その結果、居住者の感情状態も周辺住民の印象評価も、施工直後とほぼ同様にポジティブな方向にあることが確認された。これらの知見により、人々の快適な生活を支援する一手段として、色彩が感情心理に与える効果を活用していくことの有効性が示された。