日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P2-5
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ポスター発表2 記憶,思考・言語
偶発的背景刺激を利用した対連合学習促進法
*尹 艶楠漁田 俊子漁田 武雄
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抄録

本研究は,外国語単語の学習の促進法の開発を目的として行った。外国語単語の学習とは,外国語単語とそれに対応する日本語を対にした対連合学習である。これまで,外国語と日本語をつなぐキーワードを使う方法が有力であった。けれども,単語ごとにキーワードを作るのはとても大変である。そこで,単語対とは無関係なビデオや写真でも,多数回背景として提示すると,対連合学習が促進されるか否かを調べた。66名の静岡大学生が,イタリア語(刺激項)と日本語訳(反応項)の30対を,4回反復学習した。各対ごとに,異なるビデオクリップ,異なる背景写真,あるいは灰色背景色とともに提示した。テストでは,刺激項のみをプリントしたテスト用紙に,反応項を書かせた。実験の結果,ビデオと背景写真の条件が,灰色背景色の条件よりも良い成績を示した。この結果は,偶発的な背景ビデオや写真が,対連合学習を促進することを示している。

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© 2014 日本認知心理学会
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