抄録
本研究では,複数の抽象図形が動作するとき,どのような動作が図形間の雰囲気の良さに影響を与えるかを探る.これまでに抽象図形を扱った研究として,単純図形で生物や人らしさを表現するアニマシーやエージェンシー研究があるが,単体がどのように振舞うと生物や人らしく見えるかを扱うことに留まる.複数の抽象図形の社会的な関係を扱った取り組みがあるが雰囲気については扱われていない.複数の抽象図形を用いて仲良く見える振る舞いを人手で作り上げる実験,および表現を基にしたアニメーションによる実験により検討する.実験により,図形の傾け方や距離関係,移動関係などの表現が有効である可能性を得た.表現を基にしたアニメーションによる実験を実施し,図形の傾け方が仲の良い雰囲気を作り出すことが確かめられた.抽象図形を用いたアプローチと知見は人と雰囲気を作り出す対話エージェントやロボットの設計に役立つと考える.