日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第13回大会
セッションID: O-2-3-5
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口頭発表2-3 日本語セッション4 (知覚・感性2)
テンポの異なる音の聴取が視覚刺激への反応時間に与える影響
松田 憲*熊本 祐大*一川 誠*河原 純一郎
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キーワード: テンポ, 有効視野, 反応時間
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抄録

本研究では目標物検出の反応時間に聴覚刺激のテンポが及ぼす影響について検討した。聴覚刺激のテンポと視覚刺激の偏心度を操作し,3つの実験を行った。聴覚刺激として,実験1ではテンポが12.5Hzと25Hz,50Hzの単音,実験2では心拍数を基準とした80bpmと60%速いテンポ,60%遅いテンポの単音(実験2-1)ないしBGM(実験2-2)をそれぞれ提示した。視覚刺激の偏心度は, 4度,8度,12度,16度,20度であった。参加者は聴覚刺激を聴取後にモニター上のプレイスホルダーのいずれかにドットの提示が確認できたら即座にキーを押すことが求められた。実験2-2では各テンポのBGMを実験中常に与え続けた。実験の結果,テンポの速い聴覚刺激が視覚刺激への反応を速めることが示された。しかし,聴覚刺激のテンポが速いほど反応が速められるわけではなく,耳障りといった嫌悪感を喚起させる音は,反応を速めなかった。

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© 2015 日本認知心理学会
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