日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第14回大会
セッションID: P3-19
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ポスターセッション3
選択の主体感が選択による選好の変化に及ぼす影響
*宮城 円宮谷 真人中尾 敬
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抄録
自らの選択により選んだモノの好みが変化することが知られている (選択による選好の変化)。近年,閾下提示した2つのモノから好ましい方を選ばせ,偽の選択結果を提示する手続きでも選択による選好の変化が生じることが報告されている。この手続きは偽の選択結果が自分で選んだ結果であると参加者に信じさせるデセプションを用いていることから,選択による選好の変化の生起には自分で選んだという主体感が重要だと考えられている。しかし,主体感を操作して選択による選好の変化への影響を検討した研究はない。本研究は,デセプションを信じなかった場合,及びデセプションを信じていても選択結果が自らの好みと明らかに不一致な試行を含んでいた場合には,不一致試行が含まれていなかった場合とは異なり,選択による選好の変化が生じないことを示した。これは,自らの基準で選択できているという感覚が選択による選好の変化に影響することを示唆している。
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© 2016 日本認知心理学会
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