日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第14回大会
セッションID: O4-01
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口頭発表4 日本語セッション4 ((発達・教育:学習)
写真を撮ると記憶が良くなる?
順行干渉低下による学習の促進
*小林 正法川口 潤
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抄録
電子機器の発展に伴い,カメラなどの外的記録装置により,様々な情報の記録が可能となった。しかし,写真撮影は撮影した情報の記憶を曖昧にしてしまう(Henkel, 2013)。加えて,写真撮影が撮影された情報以外の記憶にどう影響するかは未だ不明である。そこで,本研究は写真撮影がその後の学習にどう影響するかを調べた。撮影ブロックでは,参加者はカテゴリ事例8個からなるリストAを学習後,リストAを撮影した。その後,別のカテゴリ事例8個からなるリストBを学習し,リストBの自由再生を行った。最後に(撮影した写真を用い)リストAの再学習後,リストAの自由再生を行った。統制ブロックでは写真撮影と再学習は行わなかった。実験の結果,リストAの写真撮影が,リストBの学習を促進した(実験1)。さらに,順行干渉量が大きい場合でも同様であった(実験2)。これらの結果から,写真撮影がその後の学習を促進することが示された。
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© 2016 日本認知心理学会
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