日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第17回大会
セッションID: P2-15
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ポスター発表2:知覚・注意
メロディーの認知と自閉症傾向
*小山 由佳箱田 裕司
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抄録

ASDの認知特性として、詳細に焦点を当てた処理スタイルすなわち統合的一貫性虚弱 (WCC)を示すことや、情報を統合し、以前に学んだ概念を新しい状況に一般化することが困難であることが挙げられる。

 Flanks & Bransford (1971)は、視覚図形を用いて、プロトタイプの抽出が行われることを示した。さらにWelker(1982)は彼らと基本的には同じ手続きで実験を行った。その結果、彼らと同様にプロトタイプと変換規則の抽出が行われたことを示す結果を得た。

 本研究ではこれらを踏まえ、自閉症傾向を測定し、その結果に基づき、実験参加者を高中低群間に分け、メロディーのプロトタイプと変換規則の抽出に群間で違いがあるかを検討したところ、自閉症傾向低群の方が中群、高群より確信度が高く、プロトタイプと変換規則の抽出が促進されることが明らかになった。

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