主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第18回大会
回次: 18
開催日: 2021/03/03 - 2021/03/04
性的な指向はパートナー選択に大きな影響力を持つが,性的な指向や生物学的な性が性的な刺激に対する動機付けにどのような影響を与えるのかはわかっていない.本研究では,性的な指向と生物学的な性が性的な画像(2種類の性的覚醒度の男性,女性,カップル画像)に対する動機付けの強さを検討するため,実験参加者が画像の提示時間の増減ができるキー押し課題を使用した.実験参加者は,51名の異性愛者と,40名の非異性愛者であった.実験の結果,非異性愛の男性は異性愛の男性よりも男性の画像や性的覚醒度の低いカップルの画像に対し強い動機付けを持っていた.また,異性愛者の女性は非異性愛者の女性よりも覚醒度の低いカップル画像に対して強い動機付けを示した.特に覚醒度の低いカップルの画像に対する動機付けが生物学的な性と性的嗜好により変化することが示唆された.