日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT1_44
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ポスター1
視覚-嗅覚の多感覚知覚が視覚探索に与える影響の検討
山﨑 好純山口 真美
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抄録

近年の視覚-嗅覚の多感覚知覚研究は嗅覚情報が対応する視覚オブジェクトのボトムアップ処理に影響を及ぼすことを主張してきた。しかし古典研究において匂いは曖昧な知覚表象であるとされ,嗅覚情報が視覚から一方的に利得を受け取る関係しか存在しないのではないかとされてきた。以上のことから視覚情報処理,とりわけ注意において嗅覚情報が視覚処理に与える影響については不明な点が多く残る。本研究では予備実験にて嗅覚刺激の強度と快不快度を統制した上で,Chen et al(2013)の手続きをもとに視覚-嗅覚の多感覚知覚状況下での視覚探索課題の成績を,呈示される匂いと標的刺激が一致する条件と,一致しない不一致条件とで比較した。その結果,先行研究とは異なり,条件間で探索成績に違いは見られなかった。この結果は嗅覚刺激が曖昧な知覚表象であるとする従来の多感覚知覚研究における知見を支持する。

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