日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT1_48
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ポスター1
懐かしさが時間評価に与える影響
大寺 輝田中 章浩
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抄録

感情が1分といった時間の長さの感じ方(時間評価)に与える影響について,先行研究では恐怖感情を喚起していると1分が経たないうちに1分が経過したと感じるといった知見が得られている。本研究では,時間評価に記憶が関わることから,記憶によって認知過程が支えられている懐かしさに着目し,懐かしさが時間評価にどのような影響を与えるのか検討した。実験は浅草花やしき,東京ドームシティアトラクションズ,東京女子大学で実施した。参加者が1分経ったと感じたときにストップウォッチを止めるよう教示し,その後感情や時間の感じ方を測定する質問紙に回答させた。その際に恐怖が喚起されていた参加者を恐怖条件,懐かしさが喚起されていた参加者を懐かしさ条件,両者ともに喚起されていなかった参加者を中立条件とした。現在までの実験結果によると,懐かしさ条件が中立条件よりも産出された時間が有意に短くなることがわかった。

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