日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT1_49
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ポスター1
所属する組織の権威差と個人の知識差が威圧的発言に与える影響
堀下 智子小倉 有紗
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抄録

会社間の契約交渉のような、異なる組織に属する個人間のコミュニケーション場面では、所属する組織の力関係を背景に不適切な言動(発言や要求)が行われる場合がある。本研究では、この背景要因を明らかにするため、会社間の契約交渉を模擬した課題(堀下・小倉(2019)を改良)を用いて実験を実施した。交渉はPC上で行われ、実験参加者は発注者の立場で受注者(実際にはプログラムによる自動応答)と交渉を行った。会社間の権威差(あり/なし)と個人間の知識差(あり/なし)の2つの要因を操作し、参加者が交渉中に用いる威圧的発言数を比較した。その結果、権威差の主効果が認められ、権威差がある(発注者>受注者)場合には、権威差がない(発注者=受注者)場合と比べて威圧的な発言を多く用いることが示された。しかし堀下・小倉(2019)と同様に、知識差については影響が認められなかった。

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© 2021 日本認知心理学会
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