主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第18回大会
回次: 18
開催日: 2021/03/03 - 2021/03/04
近年、「癒し」という言葉は広く受け入れられているが、その用途は多岐に渡る。そこで本研究では、癒しの感覚をもたらす心理的変化について検討した。実験では、癒しをもたらすと考えられる行為を3分間行い、その前後での心理状態(緊張覚醒・エネルギー覚醒・快感度)と癒し度の変化を検討した。実験1では、速さと正確さが求められる計算課題実施後からの癒しを検討し、実験2では、退屈なキー押し課題実施後からの癒しを検討した。実験の結果、実験1では緊張覚醒の低下が、快感度の上昇を媒介して癒し度の上昇に影響を及ぼしていた。実験2では緊張覚醒の低下とエネルギー覚醒の上昇の両者が、快感度の上昇を媒介して癒し度の上昇に影響を及ぼしていた。これらより、癒しという感覚に、緊張が緩和されることによってもたらされる鎮静的な側面と、エネルギーが湧き、元気が出てくるということによってもたらされる覚醒的な側面があることが明らかになった。