抄録
日常生活での中断はエラーを招く可能性があるが、適切な介入によりその悪影響を軽減できる(Guo et al., 2021)。また、中断の悪影響とワーキングメモリ(WM)容量の関連も示されているが、介入との関連は明らかではない点が多い。そこで本研究は、中断後の課題成績を介入の有無間で比較し、さらにOSPAN課題で測定されるWM容量との関連を検討した。実験には34名が参加した。画面上のボタンを一定の順序でクリックする主課題を行っている途中、中断課題としてかなひろいテストを遂行した。中断時の介入の有無を実験的に操作した。主課題再開後のエラー数を計測した。その結果、介入なし条件より介入あり条件の方が中断後のエラー数が少なく、介入あり・なしの2条件ともWM容量低群より高群の方が中断後のエラー数が少なかった。これらの結果から、中断の影響がWM容量の違いと関連することが確認され、介入による中断の悪影響の軽減が可能であることが示唆された。