日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第19回大会
セッションID: P1-A05
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ポスターA
視覚探索における背景シーンが文脈手がかり効果に与える影響
*Shin Yurie川島 朋也篠原 一光
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抄録

視覚探索課題ではターゲットの位置は大局的文脈に関連付けて記憶されることが明らかになっている(Brockmole, Castelhano, & Henderson, 2006)。本研究では、複数の配列情報と背景を組み合わせた場合の文脈手がかり効果を検討した。28名の実験参加者に、大局的文脈として手がかり情報の提示方法を操作(位置反復・形状反復)することにより背景と対応する配列を学習させ、その後、背景条件(背景固定、背景回転)と4つの配列情報(位置反復、形状反復、位置・形状反復、ランダム)を組み合わせた視覚探索課題を遂行させた。その結果、背景が固定されている場合に比べ、位置・形状が反復する条件でも背景の回転によって反応時間が長くなった。これらの結果から、大局的要素である背景情報が維持される場合の方が学習効果は高いことが示された。

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© 2022 日本認知心理学会
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