日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第20回大会
セッションID: P1-A07
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複数場面間のマインドワンダリングの繰り返し性と抑うつとの関連
*鎌尾 美彩子橋本 忠行川人 潤子岡崎 聡
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抄録

繰り返し考え込むことは,抑うつを増加させると知られている。本研究はマインドワンダリングの繰り返し性を調査し,抑うつ傾向との関連を検討した。調査対象者に日常生活の主な場面を4つ提示し,それぞれの場面で生起するマインドワンダリングの具体的な内容を記述式で回答するよう求めた。また,同対象者の抑うつ傾向もアンケートにより測定した。大学生・専門学校生92名を分析した結果,場面間の内容の繰り返し性と抑うつ傾向との間に有意傾向の正の相関が見られた。さらに抑うつ傾向の各質問項目との相関を分析した結果、「不安を感じる」項目との間に有意な正の相関がみられた。この結果は,場面が異なっても同じ内容のマインドワンダリングが生起する傾向が抑うつ傾向の高さと関連し,その中でも特に軽度の抑うつ気分と関連する可能性を示唆している。

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© 2022 日本認知心理学会
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