日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: P_D08
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ポスター(知覚・感性)
踊りの印象評価を可能とする視覚特徴の検討
*若林 実奈田中 拓海宇津木 安来向井 香瑛渡邊 克巳今水 寛
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抄録

本研究の目的は、ヒトがどのような手がかりに基づいて踊りの印象評価を行なっているかを明らかにすることであった。まず、ヒトの姿(服装や体型)に関する情報を排除し、動きのみでも印象評価が可能かどうかを調べるため、踊りを棒人間の形に加工した時の審美評価が実際の映像と同じように行われるか検討した。日本舞踊の様々な動きをモーションキャプチャとビデオカメラで撮影し、実際の映像条件と棒人間条件の2種類の動画を作成した。参加者50名に2条件の動画について、習熟度、柔らかさ、安定感、美しさの4項目の審美評価を行わせた。さらに、図形としてではなくヒトの全身運動として知覚されることの重要性を確認するため、動画を逆再生した条件と倒立させた条件でも審美評価実験を行い、条件による評価の変化が実際の映像と同様に生じるかを検討した。実験の結果、単純化された動きからでもある程度一貫した印象評定が可能であることが示唆された。

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© 2023 日本認知心理学会
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