日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第22回大会準備委員会
セッションID: P1-4
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ブランド・パーソナリティによる感覚間転移の促進可能性
*久保 夏海*松下 光司*有賀 敦紀
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会議録・要旨集 オープンアクセス

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抄録
我々は飲料を飲む際,様々なモダリティの情報を統合して味覚評価を行っている(感覚間転移)。本研究は,店舗などのブランドに対するイメージを人の性格特性で表す概念であるブランド・パーソナリティ(BP)に注目し,カフェ店舗のBPと感覚刺激(マグカップの飲み口の厚み)の一致性が感覚間転移を促進するのかを調べた。実験1,2では,飲み口の厚みとどのBP次元との間に連合があるかについて,シナリオ(実験1)とカフェ画像(実験2)を用いて検討を行った。その結果,BPのExcitement次元と薄いマグカップの連合が厚いマグカップとの連合よりも強いことが明らかになった。実験3では,Excitement次元が喚起されると,喚起されない場合よりも,参加者は薄いマグカップに入ったコーヒーを相対的に苦いと予測した。これらの結果は,容器とBP間に連合があること,その連合が味覚の予測に影響を与えることを示しており,BPの喚起が感覚間転移を促進する可能性を示唆している。
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