日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第22回大会準備委員会
セッションID: O1-4
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社会性と感覚運動情報はピクトグラム認知の基盤となりうるのか
*太田 直斗*細川 亜佐子*望月 正哉*北神 慎司
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抄録
ピクトグラムに代表される視覚シンボルの中で,JIS絵記号は本邦の代表的な標準化された視覚シンボル群である。視覚シンボルのわかりやすさは意味明瞭度という指標で数値化されるが,網羅的なJIS絵記号の意味明瞭度データベースは存在しない。さらに,最近の研究では,視覚シンボルの意味明瞭度はシンボル化される概念の特性にも影響されることがわかっている。そこで本研究は,JIS絵記号の意味明瞭度,シンボルが表す概念と身体との相互作用の容易さを示す指標のBOI(body-object interaction)および,シンボルが表す概念の社会性を反映する指標を収集した。意味明瞭度を従属変数とした重回帰分析の結果,心像性等の値を統制した場合,BOIと社会性は意味明瞭度の分散を有意に説明することから,視覚シンボル理解に対するこれらの情報の関与が示唆されたが,今後は,この関与の詳細なメカニズムの検討が求められる。
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