日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第22回大会準備委員会
セッションID: P1-23
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日本でもマイノリティへのバイアスは存在するか
: 髪色での検討
*山田 玲颯*作田 由衣子
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抄録
本研究は、大学生を対象に、日本での髪色に対するマイノリティ意識について検討した。課題1では、マイノリティグループの割合を実際の割合と比べて多く見積もるバイアスが存在するかを検討した。日本人100名の画像を10×10の正方形のマトリックスに配置し、そこに含まれる金髪と黒髪の割合をそれぞれ回答させた。それぞれ本来の割合との差のt検定の結果、黒髪の割合は実際よりも有意に過小評価されており、金髪の割合は実際よりも有意に過大評価されていた。このことから、マイノリティを実際以上に多く見積もってしまうことが明らかになった。課題2では、髪色に対して抱く印象の調査を行った。評定値に対し因子分析を行った結果、信頼性印象因子と外向性印象因子の2因子が抽出された。また、金髪と黒髪に相対する印象を抱いているという回答が得られた。本研究の結果から、日本におけるマイノリティへのバイアスが存在することが示された。
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