日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第23回大会
セッションID: P1-18
会議情報

創作物を“読む”経験はエピソード的未来思考に影響を与えるのか?
*浅田 はな, 松本 昇
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

エピソード的未来思考(EFT)とは,ある特定の個人的に経験されるであろう出来事を想起し表現する能力のことである。EFTの異常はうつ病や不安症との関連が指摘されており,エピソード的未来思考の異常により日常生活に支障をきたす可能性が考えられる。EFTをポジティブかつ特定的なものへと改善することはうつ病をはじめとする精神疾患の治療の一助となる可能性があるといえる。本研究では,EFTにおける創作物の役割に注目し,(1)創作物に触れた群は,未来思考の特定性および鮮明度が高まる(2)呈示される物語の感情価に伴ってEFTの感情価も変化するという仮説のもと研究を行った。参加者は8日間に渡って短い物語にふれるもしくは簡単な計算課題に回答し,その前後でEFTに変化があるのかを検討した結果,仮説 は支持されなかったものの,呈示した物語に関連のない手がかりを用いた場合にEFTの鮮明度,感情強度,エピソードのネガティブ感情が低下することなどが示された。

著者関連情報
© 2025 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top