抄録
建築基準法は,平成17年に明らかとなった耐震偽装事件を発端とするさまざまな問題に法的に対処するために,制度面と基準面においてそれぞれ大きく改正された。本稿では,鉄筋コンクリート構造の関連規定に着目し,それらがどのような経緯と考え方によりどのように改正されたかについて紹介する。ここでは,構造計算方法について新たに告示を制定するきっかけとなった構造計算書の抽出調査の概要と,平成19年6月20日に施行された政令や告示による構造計算関連規定の改正概要について詳しく述べ,さらにこの経験を踏まえ,今後の学協会における研究活動のあり方に関する筆者の私見をまとめる。