抄録
2013年10月29日に開業したボスポラス海峡横断鉄道は,アジアとヨーロッパを沈埋工法とシールド工法,NATMにより結ぶ地下トンネルであり,「トルコ国民150年の夢」と呼ばれる建設事業である。このトンネルを構成する沈埋函体,シールドセグメント,覆工や駅舎構築物のコンクリートには,100年の耐用年数を保証する強度,耐久性と止水性能が要求された。本稿では,世界中の専門家から「不可能に近い事業だ」といわれたこの工事の概要を紹介するとともに,函体・セグメントの製作やトンネル施工などのコンクリート関連技術と,トンネル構造としての耐震性等を確保するためのセメント系材料の施工について報告する。