2017 年 55 巻 10 号 p. 887-893
中日本高速道路は,日本の産業・経済に不可欠な存在である高速道路ネットワークの機能を今後も永続的に活用できるように,高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・大規模修繕事業)に着手している1)。東名高速道路用宗高架橋(下り線)P7~A2間の床版取替え工事は,今後の高速道路リニューアルプロジェクトの円滑な全面展開に向けたパイロット工事との位置付けで,予防保全および性能向上の抜本的な対策として計画された。本稿では,既存の道路空間を最大限に有効活用し,片側二車線ずつの対面通行規制による交通運用により,無事故・無災害でしゅん功した鋼橋床版取替え工事について詳述する。