地上25階程度以下,地下2階以上の鉄骨(以下,Sと略記)造建物の地上階コンクリート充填鋼管(以下,CFTと略記)柱の軸力を地下階の鉄筋コンクリート(以下,RCと略記)造柱に伝達させる場合,一般的に地上階柱の構造種別を地下2~3層にわたって鉄骨鉄筋コンクリート(以下,SRCと略記)造柱に切り替えることが多く,建設コストの上昇や工期長期化の一要因となっている。著者はこれらの解決策として,地上階のCFT柱を任意の地下階1層のみで地下階のRC造柱に接続させるために,地上階から延伸するCFT柱をこの部分で一回り大きな断面のCFT柱で囲繞し定着させるハイブリッド構造柱を開発した。本稿では,本柱の構造性能を確認するために実施した各種構造実験の概要と結果について紹介する。