1989 年 27 巻 2 号 p. 20-29
コンクリート構造物は, CO2, 塩分, 水湿分, 温度変化などの劣化外力の作用により, コンクリートのひびわれ, 剥落, 鉄筋の腐食, 部材の過大変形などの劣化現象が進行し, 構造物の耐久性の低下や外観の損傷をまねいているものが目立つようになってきている。本稿は, これらコンクリート構造物の耐久性および美観の向上を目途として, コンクリート表面に各種の仕上材料, 表面処理材料を施した場合について, 種々の劣化外力による劣化の抑制効果ならびに美観とのかかわりについて久解説したものである。