コンクリート工学
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亀甲橋の施工
熊岡 禎二小田 徳昌清水 幸一板井 栄次
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1992 年 30 巻 6 号 p. 39-47

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抄録

亀甲橋は3か所の橋台から, 中央に向かって薄いコンクリートの床版で結ばれた, 三方向対称PC吊床版橋である。吊床版橋は国内ですでに10橋ほど建設されており, 最大支間は100mを超え, 多径間の施工例も報告されている。しかし, このように三方向を結ぶ吊床版橋は世界初のものである。本橋は木製の吊橋をイメージし, 設計・施工上の工夫が行われている。また, 施工は支保工を用いず, 緊張した鋼材にプレキャスト施工した床版を架設するという工法で行われた。施工中の空間的形状および張力の管理は, リアルタイムに計測, 画像処理される自動計測システムを開発し使用した。本稿では亀甲橋の構造の概要と, その特徴的な施工法について報告する。

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© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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