1995 年 33 巻 10 号 p. 37-47
首都高速道路公団では, 平成5年2月から平成7年2月にかけて高速都心環状線内回りの京橋合流部から宝町入路間350mの3車線化拡幅工事を実施した。その際, 宝町オンランプはパイルベント形式の鋼製T型柱を連ねた高架構造に改築されたが, 鋼製橋脚と深礎ぐいとの接合は, 狭縢な現場条件から基礎の大きさに制限を受けたため, アンカーフレームの設置が困難であった。そこで深礎ぐいの主鉄筋をそのままアンカーボルトとして用い, 鋼製橋脚の下端ベースプレートを上下のナットにより固定する新しい接合方法を採用した。そして, 実施工と同様に施工された接合部の耐荷力確認実験を行い, ベースプレートの剛性および施工時の偏心を考慮しても, 所要の耐荷力を十分有していることを確認した。