原子衝突学会誌しょうとつ
Online ISSN : 2436-1070
シリーズ 移動管法を使った原子分子科学とその周辺 第5回 移動管法によるイオン異性体分離を利用した研究
小安 喜一郎美齊津 文典
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 12 巻 2 号 p. 27-35

詳細
抄録

タンパク質をはじめとする生体分子では,水素結合の組み換えによって複数の折り畳み構造が存在し,それぞれの化学的性質に生体への影響が異なる.また,前回紹介したクラスターにおいても複数の構造異性体が共存するため,そのまま分光実験を適用すると個々の構造異性体の性質が重畳する.そこで,異性体毎の励起状態の情報や化学反応性を明らかにするためには,移動管法を利用したイオンの構造異性体分離を適用した後に,分光や反応実験を適用する必要がある.本稿では,移動管法によるイオンの構造異性体分離を利用した研究について実験手法と結果についてまとめる.特に,異性体毎の分光・反応研究について,実例を挙げつつ概観する.

著者関連情報
© 2015 原子衝突学会
次の記事
feedback
Top