日本調理科学会誌
Online ISSN : 2186-5787
Print ISSN : 1341-1535
ISSN-L : 1341-1535
資料
京都商家のくらしと食
―年中行事を例に―
島﨑 とみ子
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 42 巻 4 号 p. 244-254

詳細
抄録
本報告は幕末の京都に住む商人の日記をもとに,暮らしと食を年中行事に絞り,その一端を明らかにしようとしたものである。
その結果は,年中行事の中,最も大きな行事は正月であった。彼は日常に交際ある人々を大事に考え,飲食を共にしている。料理は豊富に魚介類が使われ,野菜類は京都近郊の物が多い。
また,信仰にもとづく行事では,寺と神社で料理・食品の使い方が区別されていた。行事の扱い方には差違がみられる。敬重に行なわれるもの,簡略化あるいは遊興的に変化したものがあった。
著者関連情報
© 2009 一般社団法人日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top