抄録
国産小麦粉に砂糖,塩,水,白神こだま酵母を加えてパンを調製し,調製方法と膨化に関する研究を行った。生地を捏ねる回数が多くなると,パンの比容積は高くなり,最大荷重値は減少した。パンを調製中に,生地を 5分間ねかすことは,労力の減少と嗜好性の向上に有効であった。そのパンは,比容積が高く,官能評価の結果,総合的に好まれた。白神こだま酵母を用いたパンの調製において,外国産小麦粉使用時は,水の量を多くすることで比容積が高くなった。白神こだま酵母を用いることで,基本的な材料だけでパンを調製することができ,タンパク質含有量の少ない国産小麦粉でも嗜好性の高いパンとなることが明らかになった。