日本調理科学会誌
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過熱水蒸気オーブンを用いた時のハンバーグステーキ焼成温度の違いがジューシーさやおいしさに及ぼす影響
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
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2011 年 44 巻 6 号 p. 400-406

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抄録
過熱水蒸気で焼成した製品の特徴を明らかにするために,家庭用過熱水蒸気オーブンの過熱水蒸気機能とオーブン機能を用いて,低温加熱(150°C)と高温加熱(250°C)でハンバーグの焼成を行った。試料内部温度が75°Cになるまで焼成を行った。加熱初期の温度上昇速度は,過熱水蒸気では低温加熱は高温加熱と同様に速かった。製品重量や製品から採取した肉汁量は焼成温度の違いによる差はなかった。官能評価において,低温加熱の方が焼き色は薄く(p<0.001),香ばしい香りは弱く(p<0.01),総合評価は悪かった(p<0.01)。しかし,ジューシーさと脂っぽさは差がなかった。このことから,過熱水蒸気の低温加熱は,加熱時間を長く要する料理に向いていると考えられる。
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© 2011 一般社団法人日本調理科学会
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