大和野菜12品目の水分量,灰分量,アスコルビン酸量,総ポリフェノール量および抗酸化力(DPPHラジカル捕捉活性,ORAC値)の分析を行った。その結果,水分量および灰分量は一般野菜と比較してあまり差がみられなかったが,アスコルビン酸量の低い品目が多くみられた。一方,総ポリフェノール量は,千筋みずなでは一般野菜の1.8倍,花みょうがでは1.5倍であり,その他の大和野菜にも一般野菜に匹敵するものが多かった。
抗酸化力は一般野菜と比較して,DPPHラジカル捕捉活性が千筋みずなと花みょうがで高く,ORAC値は宇陀金ごぼう,花みょうが,香りごぼう,大和きくなおよび千筋みずなが1.5~2倍高い状態にあった。したがって,大和野菜の抗酸化力は一般野菜よりも概して高い状態にあることがわかった。