抄録
奈良県大淀町で独特な製法で作られてきた日干番茶の嗜好特性と抗酸化活性について,官能評価および機器測定を行い,煎茶とほうじ茶と比べた。日干番茶のかおりは,機器測定では硫化水素,有機酸とアルデヒド系との類似性が高く,臭気指数も煎茶とほうじ茶に比べて有意に高かった(p<0.01)。官能評価では,おだやかでパンチがないと評価された。日干番茶の味は,機器測定では旨味と渋味は低く,苦味は高かったが,官能評価では旨味と甘味が強く,渋味が弱いと評価された。茶浸出液の官能評価では渋味の強さが,甘味と旨味を弱め苦味を強めることが示唆された。日干番茶の抗酸化活性は,煎茶のおよそ1/2であった。