日本調理科学会誌
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自然薯ゼラチンゲル製品の品質におよぼす気泡の影響と嚥下困難者用食品への利用適性
宮下 朋子川野辺 愛長尾 慶子
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2014 年 47 巻 1 号 p. 17-24

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抄録
 福島産の粘りの強い自然薯を用いて,撹拌時間を変え,含有気泡量の異なる各試料をゼラチンゾルに加えて,自然薯・ゼラチンゲル試料を調製し,製品中に分散する気泡の状態が製品の品質や熱移動に及ぼす影響を検討した。次いでこれら自然薯ゲル製品の嚥下困難者用への利用適性について検討した。その結果,気泡含有量の指標となる自然薯ゲル製品のみかけ密度は,撹拌時間10分までは低下し,その後定常となった。各試料ゾルを5°Cで冷却しゲル化する際の内部温度下降速度は,撹拌時間が長く,混入する気泡量が多くなるほど緩慢になった。今回調製した条件での各自然薯ゲル試料のテクスチャーはいずれも嚥下困難者用食品の許可基準IIないしIIIに該当した。官能評価では,撹拌8分間の試料は,総合評価において高い評価を得ていた。今後は,製品にだし汁や塩分などの副材料を添加することで,嗜好的に好まれる惣菜料理への利用が期待できる。
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© 2014 一般社団法人日本調理科学会
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