日本調理科学会誌
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ジェランガムで調製した加熱調理可能な野菜ゲルの調理性
平野 聡美香西 みどり
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2014 年 47 巻 1 号 p. 9-16

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抄録
 野菜のピューレを耐熱性ゲル化剤で成型した“野菜ゲル”の調理性について検討する目的で,ニンジンピューレをジェランガムと乳酸カルシウムで成型したニンジンゲルおよびニンジンを含まないジェランガムゲルをRO水または1% NaCl中で95°Cまたは沸騰状態で加熱し,加熱後ゲルのかたさ,液中に溶出した金属イオン量(カルシウム,マグネシウム,ナトリウム,カリウム)およびジェランガム量を測定した。ニンジンゲルは1% NaClにて30分間沸騰加熱後は加熱前ゲルに含まれていたカルシウムの半量が溶出してゲルの角が取れたが,かたさは加熱前の8割程度保持された。このことから,1% NaCl中加熱では金属イオンの溶出による軟化と液中のナトリウムイオンによるゲル強化が同時に起こったことが示唆された。また,ジェランガムゲルの場合加熱温度を95°Cに下げることでゲルの金属イオン溶出が抑制され,角が崩れることなく加熱できることが示された。このことから,ジェランガムを用いた野菜ゲルは調味液中であっても95°Cであれば形を保ったまま加熱できることが示唆された。
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© 2014 一般社団法人日本調理科学会
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