抄録
基本ビスケットを用いて咀嚼筋活動を測定し,食感との対応を検討した。次にビスケットの食感に及ぼすパラチノースの影響をとらえるために,パラチノース使用ビスケットと砂糖使用ビスケットを,官能評価試験,破断試験,および咀嚼筋活動により比較した。その結果,咀嚼筋活動の特性値は,もろさの官能評価値との相関が大きかった。もろい食感を感じさせるビスケットほど総咀嚼筋活動量は少なく,咀嚼時間は短く,咀嚼サイクルは多かった。パラチノース使用ビスケットの官能評価から,パラチノースは砂糖より硬いがもろさは同程度と評価される特徴ある食感を形成することが明らかになった。破断試験から,パラチノースはビスケットを硬くて破断抵抗のある物性にしていた。こうした物性形成が硬い食感評価につながったと考える。しかし,両ビスケット間では咀嚼時間,咀嚼サイクルに有意差はないことから,パラチノースが砂糖と変わらないもろい食感を持つことを咀嚼筋活動から説明できた。