2019 年 52 巻 2 号 p. 109-113
稲庭うどんから分離した耐塩性酵母Hyphopichia burtonii M2 を用いてパンを調製した。生地の食塩濃度が液体培養より高くなるとH. burtonii M2の発酵が遅れることが分かった。H.burtonii M2 の2%食塩液体培養物を無塩パン生地に加えると,誘導期なしに生地の膨張が認められた。H. burtonii M2 の2%食塩液体培養物を用いて調製したパンの比容積は2.42から2.62(cm3/g)であった。それに対して乾燥酵母を使用して調製したパンの比容積は3.15(cm3/g)であった。H. burtonii M2 で調製したパンは焼成2日後に硬くなる傾向があった。