日本調理科学会誌
Online ISSN : 2186-5787
Print ISSN : 1341-1535
ISSN-L : 1341-1535
報文
植物性ミルクがカスタードプディングの物性と嗜好性に及ぼす影響
阿相 優香山形 純子松本 美鈴
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 54 巻 1 号 p. 6-13

詳細
抄録

 本研究では,牛乳の代わりに豆乳およびアーモンドミルクを用いて調製したカスタードプディングの物性と嗜好性について検討した。その結果,加熱中のアーモンドミルク試料の卵液の温度上昇が遅れ,ゲル形成に要する加熱時間が2倍となった。カスタードプディングの色については,牛乳試料は白色が強く,豆乳試料は黄色みが強かった。カスタードプディングのテクスチャーは,牛乳試料が最もかたく,次いで,豆乳試料,アーモンドミルク試料の順にやわらかくなった。割合1:3の牛乳試料と同程度の破断応力を示す配合割合は,豆乳試料1:2.4,アーモンドミルク試料1:1.5であった。同一の破断応力を示す試料の官能評価の結果,アーモンドミルク試料はやわらかく甘味が強く牛乳と同程度に好ましいと判断された。一方,豆乳試料は,かたくにおいが好まれなかった。

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top