本研究では雑穀パフを破断する際の測定条件の検討を行い,雑穀パフの特徴を明らかにすることを目的とした。試料として発芽玄米,はと麦,大麦,アマランサスの4種の雑穀を選び,処理圧力を0.1~1.1 MPaとし,試料を膨化させた。破断特性は圧縮速度を4水準に設定し,破断特性値を求めた。
パフの断面の組織構造より,処理圧力は,発芽玄米,はと麦,アマランサスは0.9 MPa,大麦では1.1 MPaが最適と考えられた。雑穀パフの膨化を妨げる要因として,雑穀の脂質含量の多さや,胚乳に比べて外皮の割合が多いことが示唆された。
4種の雑穀パフの荷重-変形曲線より,圧縮速度が速くなるに従って破断ひずみは大きくなり,みかけの弾性率の値は小さくなった。
雑穀パフの物性測定では一粒法,40 mmφ のプランジャー,圧縮速度0.1もしくは1.0 mm/sを用いることが,適していることが示された。
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