抄録
1)保存温度,食塩量,牛乳量,ルー量のグリーンスープ保存時の色への影響をみたところ,緑色保持には温度の影響が最も大で,700C保存では緑色の槌色が著しい.保存温度はa値に影響をおよぼしa値を減少させた.
2)牛乳は添加量の増加によりL値を高め,aおよびb値を低める傾向がみられた.ルーは添加量の増加によりa値を低める傾向を示した.
3)冷蔵庫保存または室温短時間保存はスープの緑色を保持しており緑色が美しいと判定された.
4)温蔵庫保存は長時間保存の場合緑色が劣化し,グリーンスープとしての価値を低下させるので,緑色保持の点から望ましい保存法とは考えられない.
5)豆および食塩2倍濃度液を冷蔵庫保存し,供卓直前に調製する方法は,緑色保持と保存時の容積を小さくするとの2点から望ましい方法と考えられる.
6)グリーンスープとしての好まれる緑色の限界は,a値で-11, a/bで0.5あたりと推定された.