日本調理科学会誌
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沖縄産の黒糖シロップに関する研究
金城 須美子仲宗根 洋子田原 美和
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2004 年 37 巻 1 号 p. 15-20

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抄録
沖縄産黒糖の良質な黒糖シロップ製法の確立を目的として産地別黒糖のシロップ調製を試み,爽雑物やアクを取り除く手段として卵白によるアク引き処理を適用し,その有効性について検討した. 1)アク引き処理に適正な糖液濃度は25%,卵白の添加量は2%が適量であった. 2)アク引き処理によって糖液の爽雑物や濁りが除去され透明度が増した. 3)アク引き処理後の糖液および卵白凝固物(残渣)の無機成分を分析した結果,卵白への吸着量は試料によって異なり,鉄や亜鉛の吸着量は比較的多いが微量栄養成分は適度に糖液に残存した. 4)アク引き処理黒糖シロップの無機成分含量は,産地別試料問に大差なく,有用微量成分が保持された. 5)官能検査の結果,アク引き処理によって苦味やアクが少ない,なめらかな舌触りになるなど,総体的にみて好ましいとする評価を得たが,試料の一部にはその効果が認められないものもあった. 6)以上のことから,アク引き処理は良質の黒糖シロップを製造するのに有効な方法の一つと考える. 本研究の概要は日本調理科学会平成12年度大会(鹿児島)で発表した.
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© 一般社団法人日本調理科学会
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