日本調理科学会誌
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マイタケ抽出液と低温スチーミング調理併用による食肉軟化について
山崎 貴子伊藤 直子大島 一郎岩森 大堀田 康雄村山 篤子
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2008 年 41 巻 3 号 p. 176-183

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抄録
マイタケに含まれるプロテアーゼの作用と低温スチーミング調理の併用による牛肉軟化について検討した。
マイタケ抽出液は50-70℃ で最もカゼイン分解活性が高く, 70℃で8h 反応させたあとでも30-40% の活性が残っており, 熱安定性が高かった。マイタケ抽出液とともに牛モモ肉を低温スチーミングすると, 茹でた場合や, 水またはしょうが抽出液を使った場合に比べて,溶出するタンパク量が多かった。しかし,うま味に関係するグルタミン酸は特に溶出は増えておらず,むしろマイタケとともにスチーミングした肉で有意に増加していた。組織観察の結果,マイタケ抽出液で処理したものはタンパクが分解されている様子が観察された。破断測定および官能評価では,マイタケ抽出液とともにスチーミングしたものは有意に軟らかく,噛み切りやすいという結果となった。マイタケと低温スチーミング調理を併用すると, 効果的に食肉を軟化できることが示唆された。
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