日本調理科学会誌
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家庭における炊飯時および保存時のCO2排出量
津田 淑江堂薗 寛子小池 恵瀬戸 美江大家 千恵子
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2008 年 41 巻 5 号 p. 313-318

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抄録

CO2排出量削減に向け持続可能な消費の取り組みが行われている。国や自治体などによる規制や規則が必要となる一方で,家庭においても資源を考えた行動を起こすことが重要となってきている。しかし消費者に対して家庭で調理することによって排出されるCO2量に対する情報が少なく, 具体的なCO2削減の評価方法が示されていない。本研究では, 家庭における食事作りに焦点を当て,その中で,炊飯と保存方法の違いによるCO2排出量を算出した。さらに,環境家計簿の調査を行い,現状の把握とCO2排出量の抑制方法の検討を行った。その結果炊飯時のCO2排出量は,食べる飯をその都度炊飯することにより低減できた。それに対し電子ジャーで保温した場合のCO2排出量は増加した。飯を冷凍保存した場合,電子レンジ解凍に要する時間,CO2排出量は,飯量が増えるごとに増加していた。

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