カウンセリング研究
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ケース報告
学校現場における支援計画に関する一考察と具体的事例
高品 孝之
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2011 年 44 巻 4 号 p. 336-345

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抄録

本研究は,交流分析における禁止令と拮抗禁止令の考え方を用いて,現場の教員が生徒の状況や成育歴を迅速に把握でき,かつ支援の計画を効果的に立てることを可能にする方策を考察し,実施した。学校カウンセリングや非行事故の初期のあり方としては,生徒に対する支援計画を立てることが重要である。しかし,心理的な訓練を受けていない高校教員が,生育歴を中心に非行事故に繋がるさまざまな要因から,問題行動に影響を及ぼすものを抽出することは困難を伴う。特に教育困難高校にあっては,非行事故を起こす生徒の数の多さから,現場の教員が支援計画を立て,実施することはあまりない。かかることから,見立ての方向性を示す表(支援表)を予め作成し,それに基づいて実施をした。実施に際しては,学校における人的・物的資源を活用することを心がけた。

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© 2011 日本カウンセリング学会
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