カウンセリング研究
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ケース研究
スーパービジョンにおける依存関係の変容過程について
黒崎 和泉
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2013 年 46 巻 3 号 p. 148-156

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抄録
本研究の目的は,スーパービジョンにおける依存関係の変容過程を明らかにすることである。スーパービジョンを通してセラピストが主体性を回復し,面接の中でセラピストとしての本来の働きが徐々に発揮されたことが,クライエントとの面接過程に進展をもたらした。そのスーパービジョン過程では,(1)スーパーバイザーへの絶対的依存,(2)スーパーバイザーへの相対的依存の芽生え,(3)スーパーバイザーへの相対的依存の形成,(4)スーパーバイザーへの相対的依存の確立,の4つの時期が生じていた。この過程の中で主体性を徐々に回復したセラピストが,面接過程の中でクライエントの主体的な動きを少しずつ受け止められるようになることで,クライエントの主体的な動きが促されていくことが考えられた。またセラピストは,スーパーバイザーへの絶対的依存の時期を経て相対的依存に到達することで,セラピストの主体的な力動的介入の学びを始めることが可能になると考えられた。
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© 2013 日本カウンセリング学会
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