2025 年 86 巻 2 号 p. 257-263
64歳,女性.健康診断を契機に発見された胃submucosal tumor(以下,SMT)に対して,定期フォローされていた.壁外発育型を呈し,大きさは18×12×12mmで,2年間の経過観察中にその変化は見られなかった.腹痛を主訴に救急外来を受診し,精査で胃SMTに起因した腹腔内出血の診断となった.緊急手術を行ったところ,胃SMTが捻転・壊死しており,胃部分切除術が行われた.術後経過は良好で,術後7日目に退院となった.病理検査にて,ヘマトキシリンエオジン染色(以下,H.E.染色)では紡錘形細胞の増生がみられた.KIT・CD34陽性であり,gastrointestinal stromal tumor(以下,GIST)の診断となった.小型の胃GISTで壁外発育型を呈している症例では,茎捻転の可能性を考慮して手術療法も検討するべきである.