カウンセリング研究
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ケース研究
クライエントの現実感へのカウンセラーの影響 ―青年期女子の事例研究―
森平 准次
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ジャーナル 認証あり

2015 年 48 巻 1 号 p. 32-41

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抄録
現実感については,魂のはたらきという視点から,体験を深め入っていく,生き生きとした生命感あふれるアニマ的なはたらきと,体験や現実を否定するアニムス的なはたらきがあることが示されている。本研究では,筆者の体験した青年期女子のカウンセリングの事例を検討し,カウンセリングがクライエントの現実感に与える影響の機序のいくつかを明らかにすることを目的とした。Clは対人関係に対して不全感をもっており,現実に没入することの難しさを語った。面接過程において,Clの他者とのかかわりにおける疎外感は軽減し,生き生きと現実を体験できるようになり,自分なりに進路を決定し,カウンセリングを終えていった。Clはアニマ的なはたらきをおもに回復しつつ,アニムス的な側面も体験していったとみることができる。Clのアニマ的なはたらきを賦活する契機として,Coの受容的なかかわり,CoのClの体験についての想像,Clのアート表現が検討された。受容的で,Clの語る体験を想像しようとするカウンセラーのかかわりは,クライエントの現実へのかかわりや体験の仕方に影響を与えたと考えられる。また,魂という視点によりケースの理解が深まり,カウンセリングを豊かに行えることを示した。
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© 2015 日本カウンセリング学会
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