カウンセリング研究
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原著
小学生における対人的感謝と学級適応との関連
村上 達也藤原 健志西村 多久磨
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2016 年 49 巻 2 号 p. 85-95

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抄録
本研究では,対人的感謝と学級適応の関連について,学校適応の類型と対人的感謝との関連を検討すること,および,交差遅延効果モデルを用いて対人的感謝と学校適応との因果関係を検討することの2つが目的であった。研究1では,小学4年生から6年生の624名を対象に,質問紙調査を行った。分散分析の結果,男子より女子のほうが対人的感謝が高いこと,非承認群と学級生活不満足群より学級生活満足群と侵害行為認知群のほうが対人的感謝が高いことが明らかにされた。研究2では,小学4年生から6年生の616名を対象に,2時点の質問紙調査を行った。交差遅延効果モデルを用いたパス解析の結果,対人的感謝と承認の間および承認と被侵害の間には,双方向の因果関係がみられた。また,女子においてのみ,被侵害が感謝を高める効果が示された。以上の結果を踏まえて,各群に合わせた援助について議論された。
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© 2016 日本カウンセリング学会
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