カウンセリング研究
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スクールカウンセラー・コンサルテーション実践モデルの作成の試み―初心者スクールカウンセラーへの研修における検討―
石原 みちる
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2023 年 56 巻 2 号 p. 43-54

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抄録

スクールカウンセラー(SC)の活動の中でも教師に対するコンサルテーションは重要とされており,特に初心者のSCが利用できるモデルが必要とされている。本研究は,日本のSCコンサルテーションの現状に即したSCコンサルテーション実践モデルの作成を目的とした。はじめに,先行研究が明らかにしている日本のSCコンサルテーションの特徴を反映させたモデルを提案した。次に,このモデルの可能性を確認し改善点を探るため,SC経験3年以内の初心者SCを対象とする,講義と協力者自身の実践事例の検討を組み合わせた研修において,本実践モデルを使用した。研修前後の質問紙調査とグループ面接調査の結果,本実践モデルは初心者SCにSCコンサルテーションの基本的理解の枠組みを提供し,SCが自身のコンサルテーションを振り返って課題を整理し,次の実践に繋げられるなど,実践に寄与できる可能性が確認された。一方,教師への継続的支援の意味や見立てなどについて改善点が明らかとなり,モデルの修正を行った。今後の研究課題として,協力者の前職や校種に偏りがあったこと,実践モデルと研修自体の影響を明確に区別できなかったこと,予防的活動に関するSC コンサルテーションなどが指摘された。

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